「郵政カブ」現場での使用状態と状況:

注:基本記載は郵政カブですが、一部についてはヤマハ、スズキも載せています。 


項 目
内 容
使 用 時 間
  • 1日
    • 1日の走行時間は、6時間におよぶ(集配車)
  • 1月
    • 1ヶ月の走行距離は、平均 集配800Km、貯保400Kmくらいです。
  • 耐久年数(使用年数)
    • 集配用5年間  貯保用は6年間

タイヤの磨耗.交換について(1年間)

 タイヤの交換は、集配車は1年間で後タイヤを3本(夏タイヤ)と冬タイヤ2本を新品に履き替える。(標準使用車の場合です)

 運転の下手な乗務員は、前タイヤはほとんど磨耗しません。後ブレーキを多用するためだそうです。そのため、2,500km位で後タイヤとブレーキシューを使い切るそうです。

夏タイヤについて

(イノウエ製)...ノーマルタイヤ

 (前)2.75-14 4PR/35P 専 用

 (後)2.75-14 6PR/41P 専 用

冬タイヤについて

(ダンロップ製)...スノータイヤ

 (前)2.75-14 4PR/35P SNOW D503FA

 (後)2.75-14 6PR/41P SNOW D503G

 メーカー装着はありません。郵政省指定でダンロップ、イノウエがありパターンも指定されています。(寒冷地仕様

スノータイヤについて

タフアップチューブの採用

 チューブは98年よりタフアップチューブが採用されてます。パンク修理が大幅に減ったそうです。

特記:98年以前のバイクにチューブ交換のときは、タフアップチューブの使用を禁じられているそうです。PL法関係のためだそうですが、いかにも役所的考えのようです。

「V型」の特徴
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オマケ:
  • 東南アジア不況のため、払い下げ価格が半値くらいになったようす。(’99.05)
    • タイ製カブより、日本製カブの耐久性が優れているとの理由で、現在東南アジア地区では価格が上がっているという。(’02.09)
郵政カブと他車(社)種の見分け

(山葉さんと鈴木さん)

  • エンジン本体のメーカー名で区別される。(クランクケース カバー部に刻印)
    • 現在は社名(製造社名)が記されなくなったため、一見ではむずかしいかも。以下を参考にして下さいね。
  • 外見の違いでは、Fフォークの蛇腹ゴム、リアの泥よけ(黒)付きが「ヤマハ」製です。現在の型式は「T90T」(’98-10製)等がある。(4スト車)
    • 通称は「郵政メイト」
    • T50?ヤマハは現在試用期間中らしく、正式採用には、なっていないようす。(’99.07)
    • 上記のヘルメットホルダーは、ハンドル部にある。
    • 90c.c.の4スト車両の登場は1993(平成5)年9月よりで、それ以前は2ストだった。
      • 排ガス対策車のため、型式はT90Fになったようす。(’02.09)
  • 他にスズキ製もあります(通称:郵政バーディー
    • FB90YV(郵便集配用)
    • FB90CV(貯保用)
    • FB90SV(総合用) 以上3種で90c.cのみです、平成11年現在
    • 外見での違いは「Fフォークの蛇腹ゴム付き」「リヤフェンダーがカブのように泥よけが”付かない”」「ハンドルにカブと同じブリッジが付く」でしょうか。ホンダとヤマハの中間的な外見を持つようです。
    • 4ストで再登場した時期は、1991(平成3)年前後のようです。それ以前は、ちょっとお休みだったようす。
キャブヒーター装着について

 「アイシング防止」が目的です。(キャブヒーターを参照下さい)

オイル交換時期、銘柄
  • 交換時期
    • 集配用は1,000Km
    • 貯保用は2,000Km
  • 銘柄
    • ホンダ純正オイル(ウルトラUオイル10W-30)がおすすめ。理由は、クラッチを湿式多板式にしているため滑りの良くないオイル(上記)以外では、クラッチすべりを起こしてしまうおそれがあります。(安いオイルが一番良い)

#2000年頃からオイル交換の時期が上記より伸びている様子。

クラッチの交換時期

 クラッチの耐用Kmは、 集配用は20,000Km〜35,000Kmで交換  貯保用は使用年数(6年)以上の耐久性があるようです。

現行車「X」型について

 今期のマイナーチェンジ車両は、MD-X(えっくす)の型番で登場のようです。’99.10月登場の車両からです。

  • 特徴
    • 外見は「V型」とほぼ同じ。
    • 大きな変更は、排ガス対策車両であることです。
      • 二次空気供給装置(エア.インジェクション)
      • ブローバイ.ガス還元装置(再燃焼)
      • キャブレターエアカットバルブ(アクセルが静かに戻る)
    • ヘルメットホルダーの位置がハンドル部へ移動。
    • グリップ一体型グリップヒーターを標準装備(寒冷地仕様)。
    • 貯保用F鞄フックの延長。(MD50)
    • CDIが進角に変更(従来は固定式)
    • 以下、MD90のみ
      • カウンターギア(ロー)をT34へ(従来はT33)
      • ファイナルギアをT38へ(従来はT37)
    • 型式の変更(排ガス規制により)
      • BA-MD50型(50c.c.)
      • BC-MD90型(90c.c.)
特殊車両?積雪対策

 冬になるとチェーンを装着した”ジャイロ-X”をよく見掛けます。目的は当然、郵便業務での集配目的のようです。正式採用か?雪国限定使用か?は不明ですが...。

リース(借り上げ)車
その1

 市販車に赤いボテ箱をくっつけただけの臨時の郵政機動車。赤色じゃない機動車も存在するんです。

消火器装備車

 小型の消火器を搭載した機動車。一部の局では初期消火に備えて(手助けのため)、消火器を装備している。

チェーン、スプロケの交換時期
新車

1年6ヶ月後

チェーンを新品に交換

1年6ヶ月後

前後スプロケチェーンを新品に交換

1年6ヶ月後

チェーンを新品に交換

1年6ヶ月後

前後スプロケとチェーンを新品に交換、またはチェーンを詰める

 上記は一般的な交換時期の流れですが、「チェーンを新品に交換」後に1コマを詰めてしまう場合があるようです。
 また、交換時期は1年6ヶ月が平均のようですが、使用頻度により前後するようです。

特注シート?

 沖縄のある郵便局では”白いシート”が採用装着されています。

 

 

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